軽く“タッチ”でペアリング
軽く“タッチ”でペアリング
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ソニーは“CROSS YOU”として推進
ソニーは“CROSS YOU”として推進
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ユーザー・インタフェースは格段に向上(画面写真はKLab提供)
ユーザー・インタフェースは格段に向上(画面写真はKLab提供)
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 NTTドコモが2009年5月19日に発表した携帯電話の新機種に搭載されている,いくつかの機能に注目した。

 一つは,「iアプリタッチ」。これは,非接触IC通信「FeliCa」を用いて,携帯電話同士のBluetoothペアリング(接続)を可能にする機能である。ゲームの対戦相手と携帯電話を軽く触れるだけで接続設定情報をやりとりし,簡単にゲームを始められる。ローカル通信なので,当然パケット料金はかからない。

 このソフトウエアはソニーが開発した。同社は,機器間の無線接続の自動化やアプリケーションの自動起動などを実現するソフトウエア・プラットフォームを「CROSS YOU」(クロスユー)と名付けて推進するという。NTTドコモでの採用が,最初の搭載例となる(ソニーのサイト)。

 CROSS YOUは,現在はBluetoothだけに対応するが,将来は無線LANなど各種無線通信にも応用する。CROSS YOUには,接続履歴の交換・保存機能や複数の無線通信方式から最適な方式を選択する機能もある。 今回発表した機種には,友人同士で写真を共有するアプリケーション(iアプリ)「いっしょにデコ」が搭載される。これも,ソニーが開発した。

 もう一つの注目機能がiモードブラウザのバージョンアップ。CookieやJavaScript,FLV(Flash Video),マルチウインドウに対応した。Cookie対応は,多くのユーザーが望んでいたもので,サイトへのログイン手続きが簡略化されることが期待できる。

 このほか,WMVフォーマットの動画の閲覧もできるようになり,RSSリーダー機能も用意される。操作性も向上した。iモードのトップ画面(iMenu画面)がキャッシュされており,端末の「i」ボタンを押下するだけでiMenu画面が即時表示される。画面操作では,上下キーだけでなく左右キーも使えるようになった。

 携帯電話向けソフト開発のKLabは,これらの機能のうちJavaScriptやFLVに注目。同社のサイト内で新機能の活用例を紹介している。例えば,文章の表示や背景色などのインタラクティブな表現,写真や動画のサムネイルのダイナミックな配置やインタラクティブな選択,ページ内でのFLV再生などを応用例として示している(KLabの紹介サイト)。