写真1●Androidを搭載した新端末「HT-03A」
写真1●Androidを搭載した新端末「HT-03A」
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写真2●HT-03Aを掲げるNTTドコモの山田隆持代表取締役社長
写真2●HT-03Aを掲げるNTTドコモの山田隆持代表取締役社長
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写真3●新端末は18機種。従来機種と同様に「STYLE」「PRIME」「SMART」「PRO」と4つのジャンルに分かれている。
写真3●新端末は18機種。従来機種と同様に「STYLE」「PRIME」「SMART」「PRO」と4つのジャンルに分かれている。
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 NTTドコモは2009年5月19日,携帯電話機の夏商戦向けモデル18機種を発表した。目玉は米Googleの携帯電話用プラットフォームAndroidを搭載した新端末。発売は2009年6~7月で,価格は2万5000~3万円の見通し。Gmail,Googleマップ,YouTubeといったサービスが扱いやすいこと,好みのアプリをダウンロードできる点などを訴求し,スマートフォンの市場拡大を狙う。このほかの端末では,Bluetoothの通信を使って対戦ゲームができる機能などが新たに加わった。

 Android端末の「HT-03A」は3.2インチのタッチパネル液晶を搭載。画面上に現れるソフトウエア・キーボードで日本語を入力する(写真1)。地磁気センサーを搭載しており,自分の向きに合わせて360度のパノラマ写真を動かす使い方もできる。Googleが運営するアプリ販売サービス「Androidマーケット」から好みのアプリを入手できる。当初は無料アプリのみの配信となるが,1カ月後をめどに有料アプリの販売も始まる。

 日本語入力を除けば,HT-03Aの機能は海外版と変わらない。NTTドコモのiモードの各種サービスは利用できない。NTTドコモの山田隆持代表取締役社長(写真2)は「スマートフォンの良さは,全世界でサービスが利用できるところにある。ドコモだけに閉じたサービスではない」と説明する。Androidなど,海外のプラットフォームとのサービスの融合に向けては「少し時間はかかるかもしれないが,スマートフォンにiモードを乗せる議論はこれから出てくる」(山田社長)と前向きな方向性を示した。今回の端末は台湾メーカーのHTC製だが「ゆくゆくは国内のメーカーにもAndroid携帯を作って欲しい」(山田社長)と国内メーカーによる対応端末の開発を示唆した。

 このほかに発表された端末としては,送信時の速度を最大5.7Mビット/秒に高速化した「L-06A」,無線LAN機能を搭載した「N-06A」,1000万画素のカメラを搭載した「SH-06A」,厚さ9.9mmのスマートフォン「T-01A」など(写真3)。

 新機能ではBluetoothの通信機能を使って別のユーザーと対戦ゲームができる「iアプリタッチ」が一部機種に加わった。ゲームを起動して,Felicaポートを重ね合わせると,互いの端末を自動認証して対戦が可能となる。音声でメールや検索キーワードを入力する機能も一部機種に加わった。マイクに向かって話すと,音声認識サーバーを介して文字入力ができる。

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