写真1●「痛鯖(イタサバ)」キットでデコレーションしたNEC製サーバー「Express5800/110Ge」
写真1●「痛鯖(イタサバ)」キットでデコレーションしたNEC製サーバー「Express5800/110Ge」
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写真2●マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部の梅田成二副本部長
写真2●マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部の梅田成二副本部長
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 マイクロソフトは2009年5月18日,NECが同日発表したサーバー「Express5800/110Ge」に廉価版サーバーOS「Windows Server 2008 Foundation」をバンドルして提供すると発表した。5月30日から,NTTレゾナントが運営するオンライン・ストア「NTT-X Store」で販売する。価格は4万9800円。同日から5月29日までのキャンペーン期間中に予約した人には(先着100台)に,サーバー本体をデコレーションできる「痛鯖(イタサバ)」キット(写真1)をプレゼントする。

 Windows Server 2008 Foundationは,マイクロソフトが4月22日に発表した廉価版のサーバーOS。Windows Server 2008 Standardの機能を限定して提供する。一般家庭や,従業員数15人以下の中小企業での利用を想定している。Windows Vistaと同じユーザー・インタフェースに設定することが可能で,サーバーOSとクライアントOSを兼用できるのが特徴だ。

 マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部の梅田成二副本部長(写真2)は,Windows Server 2008 Foundationを「2007年秋ごろから販売台数が増加してきた低価格サーバー用のOS」と位置づける。マイクロソフトの調査によると,低価格サーバーの2008年の出荷台数は,前年比で31.9%増加し,X86サーバーの出荷台数全体の11.4%を占めているという。

 低価格サーバー市場の成長について,「最初はLinuxユーザーなどが部品を目当てに低価格なサーバーを購入しているのかと思ったが,調査の結果,そうではないことが分かった」(梅田氏)。同社の調査によると,低価格サーバーの利用用途は,ファイル・サーバー/プリント・サーバーが36.8%,クライアントPCが21.1%だったという。また,使用しているサーバーOSは,Windowsが75%,Linuxが20%だった。この調査結果から,「低価格サーバーは,きちんとサーバーとして利用されていることが明らかになった」(同)。

 マイクロソフトは低価格サーバーのユーザー層も調査した。その結果,同社が「最もITに詳しい一般ユーザー(Super Engaged)」に位置づける人たちが31%,「新しいIT技術に飛びつく一般ユーザー(Enthused Practicals)」が27%だったという。「ITに詳しいユーザーが,家庭内やSOHOのサーバーとして利用しているようだ。このユーザー層に向けてWindows Server 2008 FoundationのクライアントOSと兼用できる点をアピールし,拡販につなげたい」(梅田氏)。