図1 なぜいま「Mobile Cloud Storage」なのか
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図2 日米にServersMan Cloud Base
図2 日米にServersMan Cloud Base
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図3 ServersMan Music Playerの動作イメージ
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図4 Personal Cloud Platformを実装
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図5 iPhone 1.1bとWindows Mobile 1.0bを比較
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図6 iPhone3.0bの計画
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図7 Appsの開放
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図8 想定する有料化のビジネスモデルの例
図8 想定する有料化のビジネスモデルの例
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 フリービット(本社:東京都渋谷区,代表取締役社長:石田宏樹氏)は2009年5月14日,ServersMan@iPhoneに続く第二弾として「ServersMan@Windows Mobile 1.0b」を同日より無料で提供を開始したと発表した。 ServersManサービス・ページからダウンロードが可能となった。併せて,国内で2月4日に限定公開していたServersMan@iPhoneについては,「ServersMan@iPhone 1.1b」を日米のApp Storeより無料で提供開始したことも発表した。

 ServersMan@Windows Mobile 1.0bは,世界で最も普及しているインターネット機器である携帯電話機に「ServersMan」のソフトウエアをインストールすることで,携帯電話機が単なる「クライアント」から「サーバー」へと変貌する。「膨大なコンピューティングリソースを地球上に生み出す」と説明する。

 ServersMan@Windows Mobile 1.0bは,「Mobile Cloud Storage」と「Mobile Cloud Web server」をWindows Mobile端末上で実現する(図1)。「Mobile Cloud Storage」を実現することで,Windows Mobile搭載携帯電話機の持つメモリスペースを,ネットワークストレージと して個人利用/公開することが可能となる。 無線LAN/3Gのネットワークに対応し,Windows Mobileが同一LAN内に無い場合でも,あらゆるネットワークからアクセスが可能となる(Emotion Link技術によりLAN/WANをまたがる場合は,経路自体がSSLで暗号化される)。

 回線環境にかかわらず,Windows MobileにアクセスするURLは「http://serversman.com/一意」となる。接続環境によって変化するIPアドレスを毎回入力する必要はない。「http://serversman.com/」にWebブラウザーからアクセスし,IDとパスワードを入力するだけで,「ServersMan@Windows Mobile」が「Cloud Switch」機能により自動的に接続環境を認識し最適なルーティングを行う。

 「Mobile Cloud Web server」とは,携帯電話をWebサーバーとして利用できる統合的サービスである。「http://serversman.net/Windows Mobile名/」と入力すると,世界中のあらゆる端 末に対して自分のWindows MobileをWebサーバーとして公開することが可能となる。Emotion Linkによって,どのような環境にWindows Mobileが接続されていても,世界中からのアクセスが可能となる。なお,設定によって「OFF」にすることも可能で,標準設定は「OFF」である。

 先行したServersMan@iPhone1.0bと比較した特長は,(1)バックグラウンドプロセスに対応でき,ブラウザやメールなどほかのアプリケーションを使いながらでもServersManを常時起動することができる,(2)マイクロSDカードなどの外付けのメモリーカードをストレージとして認識する,の2点である。

<iPhone向け新版ではServersMan Appsプラットフォームを実装>
 今回,日米でリリースした「ServersMan@iPhone 1.1b」の,同1.0bと比較した特徴は,(1)現地対応(英語化に加えて,ServersManのOverLay Internet環境を実現するGateway環境となる「ServersMan Cloud Base」(図2)を米国にも設置した),(2)ServersManを「Personal Cloud Platform」として利用することができるServersMan Appsプラットフォーム(図3,図4)を実装した,の2点である。

 今回は二つのアプリケーションを標準搭載した。一つは,「ServersMan Music Player」である。Webブラウザなどの環境から直接楽曲をiPhone/iPod touchにインストールして視聴できる。ケーブル不要で,iTunesとのシンクロ無しで,ファイルをパソコンから携帯端末にアップできる。なお再生は,専用プレーヤを利用する。

 もう一つは,「ServersMan Voice Recorder」である。iPhone/iPod touchを音声レコーダとして利用できる。前の例とは逆に,録音したファイルを,AIFF形式でケーブルを使わずにWebブラウザ環境などから直接パソコンに取得できる。

<ServersMan@iPhone 2.0b,さらにその先は,そしてAndroid>
 今日行われた会見では,既に「ServersMan@iPhone 2.0b」を開発済みで,審査待ちであることを報告した。2.0bは,マルチスレッド対応で200%の高速化を実現したという。Webサーバーとしての動作時などは複数ファイルを同時に取得することができ,ストレスの無いサーバー機能を実現できるという。

 「ServersMan Appsプラットフォーム」については,開発者に対して開発環境の開放も行うことを計画している(図6,図7)。例えば,プライベートアドレスを割り振っている米国においても,P-to-Pのゲーム開発を行うことが容易にできる。さらにはAndroid版の開発にも着手していることを報告した。

 フリービットは,携帯端末に加えて,デジタル家電向けにも,「ServersMan mini」を用意しており,バンドル提供の準備を進めている。あらゆる機器にServersManというプラットフォームを普及させ,そのあとそのプラットフォーム上で有料ビジネスを取り入れ,収益化を図っていく計画だ(図8)。

[ServersMan@Windows Mobile 1.0bの発表資料へ]

[ServersMan@iPhone 1.1bの発表資料へ]