写真●日本システムディベロップメントの今城義和社長
写真●日本システムディベロップメントの今城義和社長
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 日本システムディベロップメント(NSD)は2009年5月14日、09年3月期決算説明会を開催した。13日に発表済みの09年3月期決算は、第3四半期以降の受注環境の悪化とSEの稼働率低下が響き減収減益。今期(10年3月期)も減収減益を見込む。今城義和社長(写真)は「景気の見通しは引き続き不明瞭」としながらも、「今期は下期に稼働率の向上を期待できる案件がある。他社との連携強化により受注拡大を狙うなど、ピンチをチャンスに変えていく」と決意を語った。

 主力の情報サービス事業(ソフトウエア開発事業とコンピュータ室運営管理事業)の09年3月期の売上高は前年同期比3.4%減の369億9600万円。同事業の単独業種別売上高では、もっとも比率が高い金融業の売上高が同9.3%減の128億5100万円だった。中でもメガバンク向けの売上高は同26.8%減の53億円だった。三菱東京UFJ銀行の統合案件のピークアウトなどが影響した。証券会社向けも同24.4%減の5億5500万円と落ち込んだ。

 今期はカード会社関連の案件で伸びを期待するほか、地銀の統合案件など複数の案件で下期は稼働率の向上が期待できるとみる。第6次全銀対応の案件も下期には始まると期待する。さらに09年3月に発表したテプコシステムズとの新会社設立、連携強化に向けた基本協定の締結に触れ、連携強化による受注拡大に意欲を見せた。

 人材への投資を強化する考えも示した。「現在280人いるPMPを10年3月までに360人に増員、全体の1.2割程度まで引き上げる。新入社員も引き続き200人以上採用したい」と今城社長は説明した。

 10年3月期は引き続き景気低迷が続くとみて、売上高が前年同期比3.9%減の400億円、営業利益が同9.6%減の68億円と予想する。

 09年3月期連結の売上高は前年同期比4.7%減の416億300万円、営業利益は同13.8%減の75億2500万円の減収減益だった。