写真●日本ユニシスの白鳥惠治代表取締役副社長(左)と籾井勝人代表取締役社長(右)
写真●日本ユニシスの白鳥惠治代表取締役副社長(左)と籾井勝人代表取締役社長(右)
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 日本ユニシスは2009年5月13日,2009年3月期決算説明会を開催した。「3月の1カ月間に,収益が急激に悪化した」(籾井勝人代表取締役社長,写真右)。企業のIT投資の先送りや予算削減の影響を受け,売上高は前期比8.2%減の3101億2700万円,営業利益は同19.2%減の158億8300万円,経常利益は同21.5%減の151億1600万円と振るわなかった。また,地方銀行向けのアウトソーシング資産の減損損失,アウトソーシング事業の構造改革費用といった特別損失を計上したため,当期純利益は88億1900万円の損失となった。

 2010年3月期の経営戦略について,籾井社長は「SaaS関連やホスティングなどのクラウド関連事業を本格展開する」と述べた。本格事業化に向けて,クラウド関連事業専門のICTサービス基盤開発部を新設。280人体制で事業の基盤作りに臨むという。そのほか,営業と市場分析を強化するためにマーケティング部門を新設する。

 2010年3月期計画は,「企業のIT投資は,当面は調整局面が続く」(白鳥惠治代表取締役副社長,写真左)として,売上高は3100億円と前期並みを見込む。営業利益は160億円(前期比0.7%増)と,アウトーシング事業の構造改革効果により小幅ながら増加する計画だ。