富士ソフトは5月13日、2009年3月期の決算を発表した。売上高は前年比3.3%減の1650億8100万円、営業利益は同2.7%減の73億1200万円となった。

 売上高、営業利益ともに、前年に比べて約3%の減少になったことについて、富士ソフトの白石晴久社長は、「当社グループの成長を促すエンジンとなる事業がないために、“水平飛行”をしている状況になった。製造業の業績悪化の影響を受けて、組み込み系分野のソフトウエア開発案件が減少したことも、減収減益の要因となった」と説明する。

 同社のソフトウエア開発事業全体の売上高は、前年比3.8%減の1345億3300万円だった。このうち、組み込み系ソフトウエア開発は前年比5.2%減の596億5700万円、業務系ソフトウエア開発は同0.6%減の514億1200万円だった。

 組み込み系ソフトウエア開発で減収となったのは、携帯端末、工作機械、事務機器などに向けたソフトウエア開発案件が減少したことが主な要因だった。一方の業務系ソフトウエア開発は、金融業向け開発の売上高が減少したものの、流通業向けで大型開発案件を受注できたことで、ほぼ前年並みを確保した。