「旧ノキア製品を加えてラインアップを充実させ、日本のセキュリティアプライアンス市場でシェアナンバー1を目指す」。チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズの杉山隆弘社長は2009年5月12日に開催した記者発表の席上で、こう言い切った。この記者発表は、4月中旬にノキアのセキュリティ・アプライアンス部門の買収が完了したことを受け、今後の戦略を説明したものである。

 チェック・ポイントはセキュリティアプライアンス製品としてこれまで、エントリー向けの「UTM-1アプライアンス」と大規模向け「Power-1アプライアンス」を提供してきた。旧ノキア製品の「IPアプライアンス」は中小規模向けで、柔軟な拡張機能が特徴という。両者を統合することで顧客の要望にきめ細かく対応できるというわけだ。

 同社によると、今回の買収によってチェック・ポイントの日本におけるセキュリティアプライアンス市場のシェアは24%となり、ジュニパーネットワークスに次いで業界2位という。製品ラインアップの充実で、業界1位を目指す。また、現在UTM-1とPower-1は「SPLAT」、IPは「IPSO」と異なるOSを搭載するが、今後、上位互換性を持たせながら統合していく。