写真●NTTデータの山下徹代表取締役社長
写真●NTTデータの山下徹代表取締役社長
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 NTTデータは2009年5月12日,2009年3月期決算を発表した。売上高1兆1390億9200万円(前期比6.0%増),営業利益985億4600万円(同2.7%増),経常利益955億5200万円(同1.3%増)と堅調。当期純利益は前期に特別損失を計上した影響で,483億6000万円(同58.8%増)と大幅に増加した。

 山下徹代表取締役社長は増収増益にもかかわらず,「収益拡大は連結子会社の拡大によるもの。既存事業の収益は縮小した」と厳しい表情(写真)。証券会社向けシステムインテグレーションが主力のエックスネットの連結子会社化などにより,金融業界向けの売り上げは前期比12.5%増加。法人向け売り上げは同16.2%増加した。一方,既存部門による公共向け売り上げは同14.7%減少した。

 2010年3月期計画は「顧客のIT投資の回復が見通せない。値引き要求も強い」(山下氏)として,売上高1兆1700億円(前期比2.7%増),営業利益900億円(同8.7%減)と,5期ぶりの営業減益を見込む。