写真1●サービス・ゲートウエイの「SRX210」
写真1●サービス・ゲートウエイの「SRX210」
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写真2●イーサネット・スイッチの「EX2200」
写真2●イーサネット・スイッチの「EX2200」
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 ジュニパーネットワークスは2009年5月12日,設備コストと運用コストを大幅に低減する新ソリューション「スマート・ネットワーク」を発表した。同時に,このソリューションを構成する中小規模ネットワーク向け新製品群を併せて発表した。

 スマート・ネットワークは,複数のネットワーク/セキュリティ装置を1台で管理できるシステム「Network and Security Manager」(NSM),同社のすべてのネットワーク/セキュリティ装置を統一的に運用するモジュラー型OS「JUNOS」,サービス・ゲートウエイ「SRXシリーズ」,イーサネット・スイッチ「EXシリーズ」の四つで構成する。今回,このうちのSRXシリーズとして「SRX100」,「SRX210」(写真1),「SRX240」,「SRX650」の4機種,EXシリーズとして「EX2200」(写真2)の1機種を新製品として発表した。これらは,いずれも中小企業のネットワーク向けの製品となる。通信事業者や大規模な企業ネットワーク向けの製品は,すでに発売済みだ。

 従来の企業ネットワークでは,ファイアウォールやVPN装置,IDS/IPS,コンテンツ・フィルタリング,アクセス・コントロールといった機能ごとに別々の装置を用意し,それぞれごとに異なるOSや管理システムを使っていた。このため,運用が複雑となりトータルとしてコストが高くなっていたという。ジュニパーのスマート・ネットワークでは,様々なセキュリティ機能を1台に統合したSRXを導入することにより,管理対象とするネットワーク機器の数を大幅に減らす。さらに,JUNOSやNSMによる統一的な管理を実現することで,運用コストを大幅に低減できるという。米国の調査会社フォレスタ・コンサルティングが実施した調査によると,現在市場で最も使われている同価格帯のソリューションに比べ,今回のソリューションは運用コストを41%削減できるとしている。

 今回発表されたSRXシリーズの新製品では,パケット・ベースでコンテンツ・セキュリティをチェックするソフトウエア「Express AV」,Express AVも含めたIPS機能を処理する専用ハードウエア「コンテンツ・セキュリティ・アクセラレーション」(CSA)を搭載した。これにより,現在市場で最も使われている同価格帯の製品に比べ,20倍の処理性能を実現できるという。

 販売開始は,SRX210,SRX240,SRX650が本日,SRX100が2009年第3四半期,EX2200が2010年第1四半期である。参考価格は,SRX210が19万7900円から,SRX240が59万9800円から,SRX650が320万円から,SRX100が12万5900円から,EX2200が48万円から(いずれも税別)。

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■変更履歴
ジュニパーネットワークスの発表資料に誤りがあり,記事公開当初,「SRX210」と「SRX240」の参考価格が間違っていました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/05/12 20:40]