NECエレクトロニクスは2009年5月11日,2009年3月期決算を発表。売上高は前期比20.5%減の5464億7000万円と低迷。営業損益として683億5500万円の損失を計上した。前期の営業損益は50億9400万円の利益だった。コンピュータ向け,自動車向けなど,すべての製品分野で半導体の売り上げが減少し,収益を圧迫した。半導体全体では前期比20.1%の減収だった。

 製品分野別の半導体の売上高は,通信機器向けが前期比14.4%減の602億円。コンピュータおよび周辺機器向けが同26.9%減の872億円。民生用電子機器向けが同11.3%減の1193億円。自動車および産業機器向けが同19.3%減の915億円。多用途・多用途IC(汎用マイクロコントローラやゲートアレイなど)向けが同21.4%減の705億円。ディスクリート・光・マイクロ波(ダイオード,トランジスタ,携帯電話端末用のマイクロ波半導体など)向けが同26.2%減の930億円となった。

 2010年3月期の会社計画は,売上高が前期比12.2%減の4800億円,営業損益が0億円(収支均衡)。半導体の需要減少は底を打ったものの,2010年度中は本格回復に至らないとして,半導体全体の売上高は同11.8%減を見込む。