写真●米E Ink製の9.7インチ電子ペーパー試作キット
写真●米E Ink製の9.7インチ電子ペーパー試作キット
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 米E Inkは米国時間2009年5月8日,同社の電子ペーパー・ディスプレイ(EPD)試作キット「AM-300 EPD Prototype Kit」に,従来より大きなサイズの9.7インチ・モデルを追加したと発表した。2009年5月末に出荷を開始する。

 9.7インチ・モデルは,解像度が1インチ当たり150ピクセルで,グレー・スケール表示が可能。紙に印刷した文字と同様に,反射光だけで比較的高コントラストな表示ができるため,直射日光を含む様々な照明の下でも読めるほか,斜めからでも見やすいという。また,表示内容を変えない限り画面表示のための電力消費は発生しないため,一般的な液晶ディスプレイ(LCD)に比べ消費電力を最大90%減らせるとしている。

 試作キットの中味は,ディスプレイ・モジュールとx86プロセサ用Linux環境,API,サンプル画像のほか,MultiMediaCard(MMC)やBluetooth,USBなど向けのオープンソース・ドライバ/アプリケーション。同キットを利用すると,製品の試作/開発が迅速に行えるという。

 なお,米Amazon.comは携帯型電子書籍リーダー「Amazon Kindle DX」で9.7インチ・モデルを採用している(関連記事:Amazon.comの新電子書籍リーダー「Kindle DX」,画面大型化とPDF文書対応)。

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