写真1●デモを披露するマーク・テンプルトンCEO
写真1●デモを披露するマーク・テンプルトンCEO
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写真2●iPhone上Citrix Receiverを利用したデモ
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 米シトリックス・システムズは2009年5月5日(米国時間)、仮想デスクトップにアクセスするための新ソフト「Citrix Receiver」を発表。パソコンのほか、iPhoneといったスマートフォンからも仮想デスクトップにアクセスが可能だ。米ラスベガスで開催中の年次カンファレンス「Citrix Synergy 2009」で、同社CEO(最高経営責任者)のマーク・テンプルトン氏がデモを交えて説明した(写真1)。

 Citrix Receiverは、アプリケーション仮想化ソフト「XenApp」やデスクトップ仮想化ソフト「XenDesktop」を利用して仮想化したデスクトップ環境に、ユーザーがアクセスするためのソフトウエア。ユーザーはWebサイトからCitrix Receiverをダウンロードして利用する。「自宅のパソコンやiPhoneからでも10分程度で設定が済み、仮想デスクトップ環境にどこからでもアクセスできるようになる」とテンプルトン氏は話す。

 Citrix ReceiverはWindows用のほか、Mac OS X用やスマートフォン用がある。スマートフォンはiPhone以外に、Windows MobileやSymbian、Android向けも用意する計画だ。テンプルトン氏は「調査会社の米ガートナーによると、2010年には出張する社員の50%がノートパソコンの代わりに、スマートフォンを持ち歩く。スマートフォンで、パソコンと同じ利用環境を実現することは非常に重要」とスマートフォン対応の意義を強調した。

 Citrix Receiverのデモでは、ドキュメントを開いて閲覧するといったパソコンと同様の操作をiPhone上でやって見せた。指を使って画面を拡大したりスクロールしたりといったiPhone独自の操作も、Citrix Receiver上で出来る(写真2)。iPhone向けCitrix Receiverは「App Store」からダウンロードする。

 Citrix ReceiverはWindows向け、iPhone向けがすでに無償配布されている。Mac OS X向けなどは追ってダウンロード可能にする計画である。