NECは2008年4月27日、ユニファイドコミュニケーション環境を構築するサーバーソフトの新製品を発表した。SIPだけでなく、XML、SOAP、WSDLといったWebサービスインタフェースを備えた連携基盤ミドルウエアとなる。IP電話システムとメール、ビデオ会議、グループウエアを連携させてユニファイドコミュニケーション環境を構築できる。Webサービスインタフェースを利用してERP(統合基幹業務システム)やCRM(顧客情報管理)、SCM(サプライチェーン管理)などの他システムと簡単に連携できるようになる。

 新製品は「UNIVERGE Sphericall」(ユニバージュ スフェリコール)という名称で、5月8日から出荷を開始する。同社が2007年7月に買収したネットワーク関連ソフト開発会社である米スフィアの技術を利用して開発した。価格は1000ライセンスの場合で100万円から。

 以前から取り扱っているマイクロソフトのユニファイドコミュニケーションソフト「Office Communications Server」(OCS)とは併売する。「OCSはマイクロソフト製品との親和性が、UNIVERGE SphericallはオープンなAPIが特徴と位置付けが異なる」(同)からだ。

 新製品の発売にあわせ、NECは組織改正も実施した。社内ネットワークやIP電話システムの構築を担当する企業ネットワークソリューション事業本部内に、「第二企業ネットワークソリューション事業部 UCシステム部」と「UNIVERGEサポートセンター」を設置した。