IDCジャパンは2009年4月27日、国内の企業アプリケーション/ソリューション市場の予測を発表した。09年は不況の影響でCRM(顧客情報管理)、ERP(統合基幹業務システム)、SCM(サプライチェーンマネジメント)、BA(ビジネスアナリティクス)など全分野で2%前後に落ち込む見込み。だが、10年以降は回復し、13年までの平均成長率はいずれの分野も3%を超えるという。BAは企業の「見える化」を実現するためのツールを指す。

 セグメント別に見ると、最も成長率が高いのがCRM分野。年平均3.8%の成長を続け、市場規模は13年に5896億円に達する見込み。次いでERPの成長率が3.5%で市場規模は1兆990億円、BAは成長率が3.3%で市場規模は9621億円、SCMは成長率が3.2%で市場規模は3588億円という。

 今後は「ERPやCRMの情報を見える化するツールを導入する企業が大幅に増加し、市場の成長を支える」(IDCジャパンの赤城知子ソフトウェアグループマネージャー)とする。ただ、それらの売り上げはERPやCRMなどの各分野に入るため、BAソリューション自体の成長率は他の分野とあまり違いは見られない。

 産業別にみると「CRMが医療、BAが地方自治体など、いままでその分野のソリューションを利用してこなかった業種で新規に導入するケースが増える」(赤城知子マネージャー)としている。