米Embedded Alleyは米国時間2009年4月23日,米GoogleとOpen Handset Allianceが開発した携帯電話機向けプラットフォーム「Android」を米MIPS Technologiesのアーキテクチャに移植する計画を発表した。

 これにより,MIPSベースのSoC(システム・オン・チップ)プロセサを搭載したデバイスでAndroidを利用できるようになる。米RMIの「Alchemy」プロセサ・ファミリが,最初のAndroid対応MIPSベース製品になる予定。

 Embedded Alleyは,この移植プロジェクトがAndroidの新たなCPUへの対応を可能にするだけでなく,Android向けアプリケーションがさまざまなタイプに渡って大幅に拡大することを意味すると説明した。モバイル・インターネット・デバイスをはじめ,セットトップ・ボックスやデジタルTVなどの家庭内エンターテインメント・システム,車載情報装置,医療デバイス,ホーム・オートメーション・システムなどでの利用を想定している。

 同プロジェクトでは,Android向けLinuxカーネル・パッチ(2.6.28)の統合,Androidの仮想マシン「Dalvik VM」のMIPSへの移植と最適化,AndroidのライブラリとリンカーのMIPSへのサポート拡張を行う。また,デバイス・ドライバやミドルウエア,ボード・サポートのテスト,Android SDKでのMIPS対応とEmbedded Alley開発システムにおけるAndroidサポートなどを進める。

[発表資料(PDF文書)]