アフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP)大手のリンクシェア・ジャパン(東京都千代田区)は2009年4月24日、三井物産出身の津田圭吾氏が新社長に就任したと発表した。前社長の花崎茂晴氏は三井物産のネットマーケティング関連事業の責任者として、ICTマーケティング事業部インターネット事業室長に就任した。

 津田氏は1999年より三井物産のインターネット事業に従事し、2004年からメディア事業部インターネットサービス事業室(現ICTマーケティング事業部インターネット事業室)に在籍。関連会社の戦略立案や新規事業の立ち上げをサポートしながら、アジア各国のインターネットをはじめとするメディア関連市場の調査を実施。上海・台湾での通販事業展開などを手掛けた。1970年生まれの39歳。

 津田氏は同日に開催した記者会見で、「個性的な花崎氏の跡を継ぐということで、自分の個性的な風も吹き込みたい。そのキーワードの一つをアジアとしたい」と抱負を語り、2010年度以降に中国市場への進出を目指す。なお、子会社の米リンクシェアを通じて50%をリンクシェアに出資する楽天は、台湾にEC(電子商取引)モール「楽天市場」を開設済み。

 退任する花崎氏は、2001年に日本でリンクシェアのサービスを立ち上げ、2005年1月の会社設立と共に社長に就任。2008年の流通総額は920億円に達し、「トップ100のECサイトの半数以上が参加する」(花崎氏)というASP大手にリンクシェアを育て上げた。今後は、三井物産ヴィクシア、アドバタイジングドットコム・ジャパンなどグループでネットマーケティング事業を手掛ける企業の連携や事業の底上げ、さらに新規事業の開発を手掛ける予定。