欧州議会(European Parliament)はフランスで現地時間2009年4月22日, SMS(ショート・メッセージング・サービス)およびデータのローミング料金に関する法案を賛成多数で可決した。これにより,欧州連合(EU)諸国において国外から送信されたテキスト・メッセージのローミング料金が,2009年7月1日より0.28ユーロから0.11ユーロに引き下げられる。

 この法案は,欧州委員会(EC)が2008年9月に提案したもの。すでにEU理事会の通信担当大臣が承認しており,欧州議会で成立したことにより,夏期休暇の時期に入る2009年7月1日からの施行が可能となった。

 このほか,同議会はEU圏内における携帯電話による国際通話料金の引き下げについても承認した。2011年7月までに,ローミング通話料金の1分当たり上限について,国外からの発信通話を現行の0.46ユーロから0.35ユーロに引き下げ,着信通話を0.22ユーロから0.11に引き下げる。また,携帯電話事業者に対し,国際ローミング通話の請求について,発信通話は最初の30秒以降を秒単位で課金し,着信通話は最初から秒単位で課金することを義務付けた。

 今回の法案成立により,EU諸国の携帯電話ユーザーはEU圏内における携帯電話の国外使用料を最大60%低減できるとしている。

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