米AT&Tは米国時間2009年4月22日,同年第1四半期の決算を発表した。売上高は306億ドルで,前年同期の307億ドルから0.6%減少した。純利益は31億ドル(希薄化後の1株当たり利益は0.53ドル)で,前年同期の35億ドル(同0.57ドル)から9.7%の減益となった。

 営業利益は57億ドルで,前年同期の60億ドルから4.1%減少。営業利益率は18.8%で,前年同期の19.5%から0.7ポイント減となった。当期決算には,年金/退職手当に伴う費用4億ドル(1株当たり0.05ドル)が含まれており,これは当初の年間予想通りとしている。

 無線事業部門の売上高は129億ドルで,前年同期比8.8%増だった。特に無線データ・サービスの収入は同38.6%増と大きく伸び,無線サービス全体に占める割合は27.2%となった。サービス加入者の純増数は120万人で,合計7820万人。米Appleの「iPhone 3G」のアクティベーションは160万台で,そのうち40%は新規契約者だった。iPhoneユーザーは他の製品のユーザーと比べてARPU(利用者1人当たりの月間利用料)が約1.6倍高く,解約率も低いという。

 これに対し有線事業部門の売上高は167億ドルで,前年同期比5.4%減。そのうち,音声サービス事業の収入は同12.2%減,データ・サービス事業の収入は同5.3%増だった。IPデータ・サービスの収入が同16.4%増と引き続き伸びており,有線データ・サービス収入全体に占める割合は46.8%となった。インターネットTVサービス「U-verse TV」の加入者純増数は28万4000人。

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