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 「導入段階で高価なハイエンドサーバーを購入する必要はもうない。Oracle Database 11gではその時点で必要な分だけ、ミッドレンジのサーバーを順次追加していくだけでよい」。オラクルのアンディ・メンデルソン データベース・サーバー技術担当シニア・バイスプレジデント(写真)は2009年4月22日、東京都内で開催中の「Oracle OpenWorld Tokyo 2009」の基調講演に登壇。最新データベース管理ソフトのコスト効率の高さをアピールした。

 講演でメンデルソン氏は「11gの売りはグリッドにある。高い性能、可用性を低いコストで実現できる」と繰り返した。そのための技術が11gに搭載しているインメモリデータベース技術や、グリッド技術「Real Application Clusters」(RAC)であるという。RACは複数のサーバーで並列処理する機能。データやトランザクションの増加に応じてサーバーを動的に追加できる。

 このほか、同社の取り組みとしてストレージ製品「HP Oracle Exadata Storage Server」とデータウエアハウス専用装置「HP Oracle Database Machine」を紹介した。「データウエアハウスはデータがどんどん大きくなる。その結果、クエリ処理の速度が劣化し続ける」。

 これら二つのストレージ製品はこの課題を解決するとメンデルソン氏は主張する。「Infinibandの搭載で帯域の問題を解決した。さらにストレージサーバーとデータベースサーバーの通信量を減らせる。ストレージ側で一部のクエリ処理ができるからだ」。これによりデータが増えてもハードウエアを追加することで、性能を確保できるという。「従来よりも10倍以上高いコスト効率でデータウエアハウスを構築できる」とした。