図●日立製作所の運用管理ソフト「JP1」で、BladeSymphonyやFMACS-Vの温度情報を管理する
図●日立製作所の運用管理ソフト「JP1」で、BladeSymphonyやFMACS-Vの温度情報を管理する
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 日立製作所とNTTファシリティーズは2009年4月21日、IT機器の内部温度と空調機を連動させる技術を開発したと発表した。日立のブレードサーバー「BladeSymphony」の温度に合わせて、NTTファシリティーズの空調機「FMACSーV」の風量や温度設定を自動的に変更する。無駄のないよう自動的に空調を調節することで、データセンターやサーバー室の消費電力を押さえる。空調機の消費電力を10%削減できるとみる。

 BladeSymphonyには内部温度やファンの風量、消費電力などを外部に提供する機能を実装。FMACS-Vにも、温度や消費電力、稼働状況の情報提供機能、さらに温度や風量の設定、運転/停止を外部から制御する機能を新たに搭載した。日立の運用管理ソフト「JP1」がこれらの機能を使って、情報のやりとりを中継したり、あらかじめ設定したポリシーに基づいて設定を変更したりする()。

 たとえば処理負荷が集中して発熱量が増えているBladeSymphonyがあると、近くのFMACS-Vが風量を増やしたり温度設定を下げたりする。温度が下がれば、風量を小さくすることも可能だ。

 両社は今回新たに搭載した連携機能のインタフェース情報を公開し、他社も利用できるようにする方針である。国際標準化機関にも提案していく。

 まずは今夏までに日立グループ内のデータセンターに導入し、その後製品化を進める。日立はストレージ製品、NTTファシリティーズはほかの空調機でも、この機能を利用できるようにしていくという。