写真●シマンテックのスパム対策アプライアンス用エンジンの最新版「Symantec Brightmail Gateway 8.0」ではMTAのアーキテクチャを変更
写真●シマンテックのスパム対策アプライアンス用エンジンの最新版「Symantec Brightmail Gateway 8.0」ではMTAのアーキテクチャを変更
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 シマンテックは2009年4月21日,同社のスパム対策アプライアンス用エンジンの最新版「Symantec Brightmail Gateway 8.0」を発表した。メールをやりとりするMTA(Message Transfer Agent)部のアーキテクチャ変更による高速化やレピュテーションによるスパム判定の採用など,大規模ユーザー向けの機能を中心に強化。既存ユーザーには同年3月末から提供を始めている。

 Symantec Brightmail Gateway 8.0は,評判に基づいて送信元アドレス情報をスパム判定するレピュテーションやホワイトリスト自動作成機能「FastPass」などの機能を追加した。メール受信前のTCP/IPコネクション開設段階で,スパム送信元からの接続先を判定して拒否する割合を高めることで,スパム判定全体の負荷を低減する。さらにメール送受信全般の高速化手法として,従来送信・受信の2モジュールに分かれていたMTAをシングル・モジュールに集約(写真)。これにより,ファイルI/Oを減らして高速化した。

 またFromアドレスを配信先のアドレスに偽装する「バウンス攻撃」を防止するため,正規のエラー・メールを自動判別する機能を追加。Brightmailからの送信時にタグを付加することで,タグの無いエラー・メールをスパムとして選別できるようにした。

 Symantec Brightmail Gateway 8.0はアプライアンス製品として提供され,年額の利用料が課金される。最下位機のSymantec Brightmail Gateway 8340の場合で,ハードウエアが40万円(税別),年額料金が1ユーザー当たり3260円(同,5~24ユーザー時)から。