矢野経済研究所は2009年4月20日、09年度(08年4月~09年3月)のeラーニング市場に関する調査結果を発表した。国内市場全体は前年度比2.1%減の1313億円と微減だった。ただし、インターネットやイントラネット経由でコンテンツを配信する方式は同12.7%増の665億円と好調だった。一方で知育人気の高かったゲーム機向け学習ソフトは失速した。eラーニングの主役がCD-ROMなどのメディアを配布する方式から、ネットワーク経由に移行しつつある状況が伺える調査結果となった。

 ネット経由のeラーニングは企業向けサービスが牽引した。前年度比11.1%増の600億円となった。個人向けは同30%増と伸び率は高いものの、金額は65億円と依然として小さい。知育人気の高かったゲーム機向け学習ソフトは大きく売り上げを落とした。今回の調査では前年度比19.5%減の400億円となった。

 同社は2009年度も前年度比横ばいと予測。不況の影響もあるものの、今年度比0.5%減の1307億円で推移するとする。