スウェーデンのEricssonとソニーの合弁企業であるSony Ericsson Mobile Communicationsは英国時間2009年4月17日,2009年第1四半期の決算を発表した。売上高は前年同期比36%減の17億3600万ユーロにとどまった。同社は「引き続き,購買意欲の低迷と販売チャネルでの在庫調整が響いた」と説明している。

 同社は最近,2000人の人員整理を含む年間3億ユーロのコスト削減策を実施している。当初は2009年6月末までに完了予定だったが3月末までに完了したという。だが今回さらに,世界で2000人を追加削減する計画を明らかにした。今回のリストラ策では,年間4億ユーロのコスト削減が見込めるという。2010年半ばの完了予定で,リストラ費用として2億ユーロが必要になる見込みだ。

 同社の当期純損失は2億9300万ユーロ。赤字幅は前期の1億8700万ユーロから拡大した。前年同期は1億3300万ユーロの黒字を計上していた。

 当期の製品出荷台数は1450万台で,前年同期から35%減少した。販売単価の平均は120ユーロで,前期および前年同期の121ユーロからわずかに低下した。市場シェアは推定約6%となり,前期から2ポイント縮小した。

 同社社長のDick Komiyama氏は,「予想通り当社にとってたいへん厳しい四半期だった」とコメントした。また,「できる限り早く黒字回復することを目指し,新たな市場の現実に対応した事業再編に取り組んでいる」と述べた。

 同社は2009年1月に,年間1億8000万ユーロの営業支出削減を目指した取り組みを開始しており,これは2009年末までに完了する予定である。

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