IDCジャパンは2009年4月16日、08年の国内ルーター市場に関する調査結果を発表した。市場規模は前年比24.1%増の1541億4500万円だったという。NGN(次世代ネットワーク)向け需要が拡大したため、全体として大きな伸びを示したと分析する。出荷台数は320万3200台。

 ルーター市場は07年まで減少傾向にあったが、NGNサービスの構築でNTTグループを中心に投資が増大。結果として大幅な売上高の増加になった。そのため、通信事業者向けルーターに強いシスコシステムズ、ジュニパーネットワークス、アラクサラネットワークスの3社は前年よりも大幅に売り上げを伸ばしたという。

 一方、企業向けルーター市場は売上高、出荷台数ともに減少が続いた。ネットワークの更新サイクルが一段落ついたことや経済環境の悪化が影響したという。市場シェアでは企業向けルーターではシスコが、小規模オフィス向けルーターではヤマハが首位を維持した。

 13年までの国内ルーター市場の平均成長率は出荷台数では年間5.5%、売上額では0.9%と予測する。出荷台数の増加は家庭向け無線LANルーターが、売上額は通信事業者向けルーターが下支えする。