米McAfeeは米国時間2009円4月15日,スパム(迷惑メール)が環境に及ぼす影響について調査した結果を発表した。それによると,スパムの送信,処理,遮断などに使われる電力量は年間で330億kWh(33TWh)になると推計される。これは約240万世帯の消費電力量に相当する。また,温室効果ガス(GHG)の排出量については,310万台の乗用車が20億ガロン(約75億7100万リットル)のガソリンを使った場合の排出量に等しいという。

 このほかにも,スパム1通当たり平均0.3グラムの二酸化炭素(CO2)が排出されることが分かった。車の走行距離にして約1メール走行時のCO2排出量に等しい。年間のスパム流通量で換算すると,車で地球を160万周するのと同じ量のCO2が排出されている。

 スパム・メール関連の消費電力量の80%近くは,エンドユーザーによるスパム・メールの削除と正規メールを検索する作業に使われている。スパム・フィルタに関連する消費電力量は全体の16%だった。

 レポートによれば,スパム・フィルタの導入により年間135TWhの電力消費が削減されており,CO2排出量にして1300万台の車を減らすのと同じ効果が得られているという。すべてのインボックスにフィルタを導入した場合にはスパム関連の消費電力量が75%減少し,年間25TWhまで低減できるとしている。

 今回の調査は,米国,カナダ,日本を含む11カ国で行われた。

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