●デジタルサイネージのイメージ画像
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 大日本印刷(DNP)と100%子会社で資格予備校を運営する早稲田経営出版は、教育分野におけるクチコミ視覚化マーケティング事業の可能性を探る実証実験を開始した。ブログ解析で得た情報に連動する無料ブログパーツと、テキストデータから抽出したフレーズを表示する電子看板(デジタルサイネージ)を使う。膨大なデータから効率よく情報を選び出し、資格試験の合格に向けたよいイメージを印象付けることで、受験生を応援し、親近感を持ってもらう。

 実験用ブログパーツの名称は「やる木ブログパーツ」。資格予備校「早稲田セミナー(Wセミナー)」のWebサイトで2010年3月末まで配布する。ブログに張り付けると記事から学習関連フレーズを抽出し、「やる気フレーズ」として表示する。試験日までのカウントダウン機能も備える。WセミナーのWebサイトには、ブログパーツの利用者数や各ブログでよく使われるフレーズを表示する。

 デジタルサイネージは、Wセミナーの高田馬場校に3月1日より2台設置している。Wセミナー卒業生の合格体験記から得たキーワードを講義風景の映像に重ねて42インチ画面に表示する。おサイフケータイ向け情報配信システムや2次元コードにより、合格体験記の携帯電話向けサイトへの誘導を図る。人の顔の向きを識別できるシステムも取り付け、閲覧者数、閲覧時間、時間帯などのデータを集めて効果測定に利用する。設置期間は4月30日まで。

 フレーズやキーワードは、DNPのクチコミ視覚化サービス「未来見(サキミ)」で抽出する。独自開発の言語処理技術を用いてテキスト情報からキーワードを選び出し、文脈などから判定した重要度に合わせて結果を表示できる(関連記事)。

 この実験で使用しているブログパーツシステムの価格は200万円から。同社は、未来見によるWebマーケティング支援事業などで2011年度末までに60社/10億円の売り上げを見込む。

■関連情報
・大日本印刷のWebサイト http://www.dnp.co.jp/
・早稲田経営出版のWebサイト http://www.waseda-mp.com/