日本ユニシスの角泰志 常務執行役員ICTサービス部門長ICTサービス本部長
日本ユニシスの角泰志 常務執行役員ICTサービス部門長ICTサービス本部長
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 「24時間でホスティングやSaaS提供に必要なインフラ・リソースを提供することを約束する」。日本ユニシスの角泰志 常務執行役員ICTサービス部門長ICTサービス本部長は2009年4月14日、東京都内で開催中の仮想化技術専門イベント「仮想化フォーラム2009」で同社のデータセンター関連サービスについて講演。データセンターに仮想化技術を導入することで、サーバーやストレージなどリソース提供の準備にかかる時間を大幅に短縮できたとアピールした。

 同社のデータセンターのカタログではリソースの提供にかかる時間を「5日以内」としていたが、それを繰り上げる“公約”を明らかにした格好だ。提供までの時間を短縮できた理由として、角常務は「徹底した統合化とプロビジョニング、運用、監視の自動化を図った」ことを挙げた。仮想化技術を導入する前の従来型ホスティングサービスでは、インフラの提供まで契約から約1カ月かかっていたという。

 インフラ提供の迅速化を実現する一手法として、シスコのデータセンター向けLANスイッチ「Nexus 7000」の導入を挙げた。「サーバーとストレージの仮想化だけでは不十分。ネットワークも仮想化することで迅速な対応を可能にする」(角常務)。自動化の手法を取り入れることで「データセンターの運用に必要な人数を95%は減らせた」という。

 このほか、アマゾンのクラウドコンピューティングサービスも活用。ユニシスのデータセンターと一体化して顧客に提供することで、コンピューティングリソースを柔軟に用意できる体制にしている。

 ユニシスはこれらのインフラを生かし、ホスティングサービスやSaaS、SaaS基盤サービスを展開する。特にSaaS基盤サービスでは「ビジネスパーク」と呼ぶ利用者とSaaS提供者をつなぐ場を用意。利用者、SaaS提供者の両方を技術、ビジネスの両面でサポートして、クラウド関連サービスを拡大していきたいとした。