セキュリティ・ベンダーの米Entrustは米国時間2009年4月13日,プライベート・エクィティ・ファンドの米Thoma Bravoが同社を買収することで最終合意に達したと発表した。買収総額は1億1400万ドル。

 Entrustの株主は,Thoma Bravoの関連企業を通じて,Entrust普通株1株につき1.85ドルの現金を受け取る。1.85ドルという金額は,4月9日までの30日間の平均株価(1.51ドル)と比べ約22.4%高く,同90日間の平均株価(1.47ドル)と比べ約25.8%高い。

 Entrustは,金融・政府機関向けにデジタル認証ソフトを開発および販売しており,60カ国に2000以上の顧客を抱えている。Entrustの取締役会はThoma Bravoによる買収を承認済みで,株主に対してもこれを受け入れるよう勧告することで決定した。

 Entrust会長のMichael McGrath氏は,「幅広い戦略的選択肢を検討した結果,Thoma Bravoとの取り引きが当社株主に最大に価値をもたらすと判断した」と説明した。

 この買収が成立するにはEntrust株主や当局の承認が必要となる。また,Entrustは今後30日間,他社による申し出を受けることができる。

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