食品卸最大手の国分は2009年4月10日、事業損益管理システムを本格稼働したと発表した。富士通と共同で構築した。富士通製パッケージソフトを採用して、ビジネスユニット(BU)単位での事業損益をきめ細かく把握できる体制を築いた。経営の見える化を進め、企業体質をいっそう強化する。

 会計システムや販売管理システムをはじめとする複数の基幹システムからデータを収集し、事業別、拠点/部別、商品カテゴリー別などの損益報告書を自動生成する。収集するデータは年間1億件に達する。月次の損益計算書を素早く作成できるようになり、迅速な経営判断につながる。

 これまで月次の損益計算書作成は手作業に頼る部分が多く、まとめるまでに時間がかかっていた。作成基準が必ずしも全社で統一されていないという問題もあった。新システムの稼働により事業損益管理業務の標準化を実現する。

 システムは富士通が昨年10月から提供を始めた経営情報分析ソフト「GLOVIA/MI」を使って構築した。x86サーバー「PRIMERGY」上で動かす。国分は事業損益管理だけでなく、予算策定や業績管理にもGLOVIA/MIを利用する予定。