ソフトバンクは2009年4月10日,2008年度決算にてソフトバンクモバイルに750億円の特別損失を計上すると発表した。

 同社は2008年度第2四半期の決算説明会の席上で,旧ボーダフォンジャパンが発行した公募社債に伴う750億円の債務担保証券の存在を明らかにした。今回の特別損失は,この債務担保証券に追加の債務不履行(デフォルト)が出たことで発生した(関連記事)。特別損失はソフトバンクモバイルに計上する。特別損失計上後も,連結の当期純利益は黒字を確保できる見込みという。また今回の公募社債は2010年8月と9月に償還する予定だが,みずほコーポレート銀行とソフトバンクによって融資枠が確保されているため,予定通り償還される。

 併せて,同社は2008年度通期の業績予想を上方修正した。2008年度第3四半期の決算発表時に明らかにした通期の営業利益見通しを100億円増の3500億円に,フリーキャッシュフローを200億円増の1700億円とした(関連記事)。この上方修正は,オペレーションや設備投資の効率化が進んだ結果という。なおソフトバンクは,4月30日に2008年度通期決算を発表する予定である。

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