フラッシュ・メモリー技術の米Spansionは米国時間2009年4月7日,特許侵害で争っていた韓国Samsung Electronicsと和解したと発表した。SamsungがSpansionに7000万ドルを支払う。Spansionは同年3月1日に米連邦破産法11条(日本の会社更生法に相当)の適用を申請しており,「和解により,再建に向けた大きな一歩を踏み出すことができる」としている。

 Spansionは2008年11月,Samsung製のフラッシュ・メモリーが同社の特許を侵害しているとして米国際貿易委員会(ITC)と米デラウエア州連邦地裁に提訴した。問題のSamsung製品を搭載するMP3プレーヤや携帯電話機,デジタルカメラなどを米国市場から排除するようITCに要請し,連邦地裁への訴状では同フラッシュ・メモリーの販売差し止めと賠償金の支払いを求めていた(関連記事:Spansion,フラッシュ・メモリー特許侵害でSamsungを提訴)。一方,Samsungは日本でSpansionの子会社Spansion Japanを相手取り,2009年1月に訴訟を起こした。

 今回の和解条件の下,両社は互いに訴訟を取り下げる。また,特許のライセンス契約をすでに交わしているという。

 なお,Spansion Japanも2009年2月に会社更生法の適用を東京地裁に申請している(関連記事:Spansion Japanが会社更生法適用を申請,負債約741億円)。

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