KDDIは4月7日,デザイナーとコラボレーションした携帯電話機の新ブランド「iida」の発表会見を開催した。会見には,代表取締役社長の小野寺正氏と取締役執行役員常務の高橋誠氏が出席した。質疑応答の主な内容は以下の通りである。

「au design project」を発展させた「iida」ブランドは,携帯電話機だけでなく周辺機器までプロダクトの範囲を広げるとあったが,携帯電話機の周辺機器なのか,もっとライフスタイル全体を含む機器を指すのか,その範囲を教えてほしい。

 これはデザイナーの想像力によるところが大きい。ライフスタイルの中でも特にKDDIが大事にしている(au BOXなどの)音楽や(au Smart Sportsなどの)スポーツの周辺機器も入ってくると思う。デザイナーがプロダクトにとどまらず,ライフスタイルを演出してもらえるような広がりを想像している。ただし,あまり携帯電話機とかけ離れた周辺機器を出すつもりはない。

デザイナーとのコラボレーションは,ほかの携帯電話事業者も取り組んでいる。それらとの違いは何か。

 他社は携帯電話機だけに特化したコラボレーションだと思う。我々は携帯電話機にとどまらず,ライフスタイルを演出することをデザイナーにデザインしてもらうことを考えている。

ブランド立ち上げの経緯を教えてほしい。

 2008年2月から社内の若手有志によるプロジェクトが立ち上がり,アイデアを出し合うところから始まった。これからもiidaがauにいい刺激を与えていくことを狙っている。

2009年1月の春モデル発表において小野寺社長から「auらしさを取り戻す」という発言があった。iidaがそれを実現する期待感はあるか。

 大いに期待を持っている。今回発表した製品も今までとはかなり違う。こうした新しい試みが重要だと考えているし,革新的なことをやっていくのが仕事だと考えている。

NSシリーズとiidaはかぶる部分はないのか。

 NSシリーズをiidaに発展的に吸収していく考えだ。

これまでKDDIがデザイナーと取り組んできた「au design project」は好評だった。それを止めてまでなぜiidaを作ったのか。

 「au design project」はよいプロジェクトだったが,携帯電話機だけにとどまらず周辺機器を含めた幅広いライフスタイルを演出していきたいからだ。今回協力してくださったデザイナーもそこに親近感を持っていただけたと思う。iidaは新しいプラットフォームだととらえてほしい。この上に色々なデザイナーが集まって新しい物を作ってもらうことを望んでいる。