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 東京工業品取引所は2009年4月7日、以前からの予定通り、5月7日に新取引システムに移行すると発表した。会見で南學正明社長(写真)が明らかにした。同日で実施したシステムの移行判定で、「移行可能と判定した」という。新システムはスウェーデンのOMXテクノロジーのパッケージソフトを使った国内初のシステムとなる(関連記事)。

 新システムを使い取引参加者を交えて実施している模擬売買では、大きな問題は発生していないという。現在まだ解消できていない不具合が一つあるが「システム障害時にサーバーを予備機に切り替えた際だけに発生する限定的なもの。当社のシステムの修正だけで対応できるためすぐに解決できると判断している」(南學社長)。仮に不具合が残ったままの本稼動になったとしても、不具合が顕在化する可能性は低いとみる。

 本番移行は4月30日から5月4日にかけて実施する。その時点でシステムにトラブルが発生しても、現行システムには戻さない。南學社長は「本番移行のタイミングでは後戻りが難しいため、例えトラブルが見つかっても新システムに移行する。今日移行すると判定したのだから、トラブルなく新システムが動くように努力するしかない」と語った。