IDCジャパンは2009年4月7日、国内における仮想テープライブラリ(VTL)の市場規模を発表した。メーカーや販売会社への聞き取り調査から、08年の市場規模は81億7300万円と推定する。国内VTL市場の調査は初めてという。

 調査を担当した高松亜由智ストレージシステムズマーケットアナリストは「海外市場と比べると日本でのVTLの販売額は相対的に小さい。特にオープンシステム向けVTL市場はまだ立ち上がっていないといえる」と評する。日本市場ではメインフレーム向けがVTL販売額の8割弱を占めるが、世界市場では7割近くがオープンシステム向けである。

 オープンシステム向けの販売を伸ばすには、「VTL提供企業は価格改定や販売代理店との提携強化、サポート強化が必要」との見解を高松アナリストは示す。

 仮想テープライブラリー(VTL)とはテープストレージをエミュレートするハードディスクベースのストレージ製品である。