ヤマハは2009年4月7日、歌声合成ソフト「初音ミク」などのエンジンである「VOCALOID」をSaaS化すると発表した。同エンジンを使ったサービスの第1弾として、クリプトン・フューチャー・メディアがKDDIの携帯電話向けに「初音ミク」をベースにした「ミクと歌おう」を、インターネットが「がくっぽいど」をベースにした「ケータイがくっぽいど」を提供する。サービス開始は4月9日。料金は9日に発表する予定。
従来はパソコン向けソフトしかなかったが、ヤマハがインターネット上のサーバーでボーカル合成を処理する「NetVOCALOIDエンジン」を開発した。SaaS提供可能な環境を整え、今回のサービス提供に至った。携帯電話からもパソコン向けソフトと同様に歌声合成を楽しめる。
VOCALOIDはヤマハが開発した楽曲のボーカルを制作するソフト。旋律と歌詞テキストを入力することで、ソフトの搭載する音声ライブラリを使って歌声を合成する。初音ミクは声優の藤田咲さんの声を、がくっぽいどは歌手のGacktさんの声を音声ライブラリとして収録している。
ヤマハはNetVOCALOIDを核にしたネット事業で初年度1億円、3年後には10億円の売り上げを目指す。今後、KDDI以外の携帯電話やパソコン、ゲーム機向けの提供も計画している。