セールスフォース・ドットコムは2009年4月6日、同社のSaaS型CRM(顧客関係管理)ソフト「Salesforce CRM」を酒造メーカーの玉乃光酒造に納入したと発表した。玉乃光酒造は商談情報のリアルタイム共有に使う。08年10月から開始した営業プロセス改革の第一弾と位置付ける。日本酒消費量の伸び悩みを受け、売り上げ増には業務のIT化が必要と判断した。今後はさらにセールスフォース製品を使ったSFA(営業支援)の利用範囲を拡大する予定。

 玉乃光酒造の営業担当者は「Salesforce CRM」を使って商談情報を共有する。情報は東京ではリアルタイムで、それ以外の地域では週次で更新する。これまでは商談情報は共有していなかった。

 玉乃光酒造は営業担当者がシステムに慣れやすいよう、06年から段階的にSalesforce CRMを業務に取り入れた。当初は営業担当者のスケジュール共有だけに利用していた。07年からは販売管理システムのデータを日次でSalesforce CRMに取り込み、日ごとの売り上げや対前年比の売り上げの可視化を実現した。それ以前は売上分析は一部の担当者が販売管理システムのデータを抽出し、Excelで加工・集計しているだけだった。