写真1●BladeCenter HS22の外観
写真1●BladeCenter HS22の外観
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写真2●日本IBMでx86サーバー事業を統括する諸富健二 理事 システムx事業部長
写真2●日本IBMでx86サーバー事業を統括する諸富健二 理事 システムx事業部長
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 日本IBMは2009年3月31日、x86サーバーの新製品4種を発表した。最も特徴的な製品はブレードサーバーの新モデル。最大メモリー容量や入出力機構(I/O)を強化し、一度に多数の仮想マシンを動作しやすくした。サーバー統合や大規模システムの運用コスト削減などの用途に売り込む。

 発表したブレードサーバーは「BladeCenter HS22(写真1)」。搭載メモリー容量を従来モデルの3倍に当たる96Gバイトに増強した。I/Oには従来のPCI-Xに替えて8レーンまたは16レーンのPCI Expressを、1スロットずつ搭載。データ転送速度を数倍に高めた。マザーボードにUSBポートを備えており、仮想化ソフトを組み込んだUSBメモリーを搭載して仮想化ソフトを直接起動できる。

 仮想化ソフトを使って多数のアプリケーションを集約する際には、大量のメモリーを消費したりデータ転送の帯域を消費したりする。メモリーやI/Oを強化することで、「仮想化に最適な構成をプラットフォームとして利用してもらえる」(諸富健二 理事、写真2)。価格は26万8000円から(ブレードのみ)。同日から出荷を開始した。

 このほか同社はラック型サーバーなど3製品を発表した。「iDataPlex」は高密度ラックマウントサーバー。1ラック当たり84台のサーバー、198プロセサ構成が可能で「大規模なデータセンターを構築するクラウドコンピューティングに最適な製品」(諸富理事)。出荷開始は5月。昨年8月に発表したが、事業化に手間取っていた。従来のラック型サーバーにも2製品を追加。4月から出荷を開始する。