ストレージ製品を手がける米Western Digitalは,米SiliconSystemsの買収を米国時間2009年3月30日に発表した。SiliconSystemsは組み込みシステム向け半導体ディスク(SSD)を扱う企業。買収金額は6500万ドルで,取引は現金で行った。

 SiliconSystemsの設立は2002年。ネットワーク通信のほか,医療,軍事,宇宙航空分野などに,SATA,EIDE,PCカード,USB,CF(2.5インチ型/1.8インチ型)といった各種インタフェースに対応したSSDを提供している。また「PowerArmor」「SiSMART」「SolidStor」「SiSecure」などの特許技術を取得,あるいは申請している。

 米メディア(CNET News.com)によると,Western Digitalは2.5インチ型ドライブによってノート・パソコン分野で足場を固めているものの,現在,急拡大しているネットブック分野では優位に立てずにいる。SiliconSystemsの買収により,同分野に布石を打ちたい考え。

 Western DigitalのCEOであるJohn Coyne氏は,「SiliconSystemsは,推定4億ドル規模の組み込み型SSD市場で堅調な業績を維持している。同社の知的財産権や技術を活用することで,ネットブック分野,クライアント分野,企業向け分野などに向けて,SSD製品を積極的に投入したい」とコメントした。

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