特許侵害で争っていた米MicrosoftとオランダのGPSナビゲーション・メーカーTomTomは米国時間2009年3月30日,両社が和解したと発表した。相互の提訴を取り下げ,ライセンス契約を結ぶ。

 係争の発端は,Microsoftが2月25日にワシントン州西地区連邦地方裁判所と米国際貿易委員会(ITC)へ行った提訴。Microsoftは,カーナビゲーションやコンピューティング機能に関連する8件の特許がTomTomに侵害されたと主張した(関連記事:Microsoft,GPSナビゲーション・メーカーのTomTomを特許侵害で提訴)。Microsoftはこれら特許についてパートナー企業とライセンス契約を結んでおり,TomTomにもライセンスを取得するよう要求したが,TomTom側が応じなかったため法的手段に踏み切ったとしていた。これに対しTomTomは3月19日,バージニア州東地区連邦地方裁判所にMicrosoftを反訴した(関連記事:GPSナビ・メーカーのTomTom,特許侵害でMicrosoftを反訴)。

 和解条件のもと,TomTomはカーナビゲーションとファイル管理システムに関する特許についてMicrosoftにライセンス料を支払う。詳細な金額は明らかにしていない。一方,MicrosoftはTomTomの4件の特許についてライセンスを取得する。契約期間は5年間で,MicrosoftからTomTomへの支払いは発生しない。

 またTomTomは,Microsoftの2件のファイル管理システム関連特許の技術を利用した機能を,2年以内に自社製品から削除することで合意した。

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