NTTコミュニケーションズは2009年3月25日,企業向けのネットマーケティング事業に参入することを発表した(発表資料)。具体的な活動として,Web解析ツールを持つデジタルフォレストと業務提携するとともに,同社の1万2134株(議決権数の100%に相当)を総額24億2680万円で取得する。
NTTコミュニケーションズがまず狙うのが,企業のWebサイトにアクセスするユーザー行動を把握・分析して消費活動を刺激すること。さらには,企業が保有するCRM(顧客関係管理)や在庫管理システムなどと連携させて,商品やサービスのマーケティングから決済に至るプロセスの自動化や効率化を図ることである。
このうち,ユーザー行動の把握・分析については「ネットマーケティング・サービス」と呼び,デジタルフォレストが持つWeb解析ツールの「Visionalist」(ビジョナリスト)を使って実現する。第一弾となるのが,NTTコミュニケーションが開発したレコメンド・エンジンと連携した販売促進サービスである。顧客のWeb上での行動履歴を基に,購買の可能性が高い商品やサービスを推薦することができる。
ネットマーケティング・サービスよりも,さらに広い概念と位置付ける「マーケティング・ソリューション」も共同で推進する。
まずはNTTコミュニケーションズの既存の顧客を中心に提案し,「2年後には,国内中心に50億円の売上を目指す」(NTTコミュニケーションズ取締役の澤田純 経営企画部長)とした。デジタルフォレストの猪塚武 代表取締役社長は,「ITマーケティング分野は競争が激しく,収れんの時代に入ったと感じている。世界一にならないと,日本一はない」とし,海外への展開にも期待と意欲を示した。
公開当初は2枚目の写真の説明を「ピンク色の部分が,NTTコミュニケーションズが提供するソリューション」としていましたが,正しくは「ピンク色の部分が,今回の提携によりNTTコミュニケーションズが新たに提供できるようになるソリューション」です。お詫びして訂正します。現在は修正済みです。 [2009/03/26 21:50]