情報オリンピック日本委員会は2009年3月24日,国内選手選考大会の成績優秀者を表彰し,「国際情報オリンピック」に出場する日本代表選手を発表した。国際情報オリンピックは,高校生までの学生(18歳未満の高専生を含む)が,数理情報科学の問題解決能力を競う国際大会である。代表選手は2009年8月に開催される第21回ブルガリア大会に出場する。

 国内の選手選考会を兼ねた「第8回日本情報オリンピック」では,2008年12月の地区予選で参加者415人の中から50人が選ばれ,2009年2月の本選で優秀成績者16人に絞り込まれた。国内大会の成績優秀者にはメダルと賞状が与えられ,協賛社から副賞として優勝カップ(NTTデータ),ノートパソコン(富士通)が贈られた。

 さらに3月に実施された4日間の合宿では,12題の問題に挑戦してもらい4名に絞り込んだ。その結果,日本代表選手に選ばれたのが,副島真さん(筑波大学附属駒場高等学校2年),滝聞太基さん(筑波大学附属駒場高等学校2年),平野湧一郎さん(灘高等学校2年),保坂和宏さん(開成高等学校2年)の4名である。

 2008年のエジプト大会は,参加した日本選手全員がメダルを獲得するという快挙であった(日本は総合で11位)。今年は,代表選手4人のうち3人が前回のエジプト大会のメダリストなので,成績が大いに期待できる。前回大会で,12名いる金メダリストのひとりに入った保坂君は「去年はギリギリの成績だったので,今年はもっと上位を目指したい」と頼もしい抱負を述べた。

 国際情報オリンピックの競技は個人戦で,1日5時間で3問解くのを2日間行うもの。問題はアルゴリズムを考え,それに基づいてプログラムを書いて,実際にコンピュータで実行させた結果の正しさを競う。使用できるプログラミング言語はC/C++とPascal。