写真1●ひかりTVの2008年度の累積加入者数は,当初目標の48万件を上回り52万件となる見込み
写真1●ひかりTVの2008年度の累積加入者数は,当初目標の48万件を上回り52万件となる見込み
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写真2●ひかりTVの受信に対応したパソコン。発売時期は未定だが,NECと東芝が提供を予定しているという
写真2●ひかりTVの受信に対応したパソコン。発売時期は未定だが,NECと東芝が提供を予定しているという
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 NTTぷらら(本社:東京都豊島区,社長:板東浩二氏)は2009年3月23日,サービス開始から約1年が経過したIPTVサービス「ひかりTV」の現状と今後の事業計画に関する記者説明会を開催した。説明会の中でNTTぷららの板東社長は,2009年3月11日に累積加入者数が50万件を突破し,3月末までに52万件となる見込みであることを発表した(写真1)。また,事業開始時に79万件としていた2009年度の累積加入目標を110万件に上方修正し,2009年度中にもIPTV事業の単月黒字化を目指す方針である。

 ひかりTVは,NTTコミュニケーションズグループが運営していた「4th MEDIA」と「OCNシアター」,「オンデマンドTV」の3サービスを統合して2008年3月31日に開始したIPTVサービスである。約70チャンネルの多チャンネル放送とビデオ・オンデマンド(VOD),カラオケなどのサービスを提供している。旧3サービスを統合した直後の加入者数は約25万件で,当初2008年度に48万件,2009年度に79万件,2010年度に110万件の累積加入者獲得を目指していた。今回,板東社長は当初の計画を1年前倒しし,2009年度中に110万件の累積加入者数を目指すという。また,同事業の損益分岐点となる加入者数が90万件であることを示し,2009年度中にも単月黒字化を達成し,2010年度以降は単年度黒字化を目指す計画である。また累損についても「単年度黒字を達成してから2年以内に解消したい」と語り,2012年度中の累損一掃を目指す方針である。

 さらに今後のサービス拡充項目として,(1)HDTVのチャンネル数を4月に全15チャンネルに,さらに2009年度内に全30チャンネル程度まで拡大,(2)地上デジタル放送IP再送信のサービスエリア拡大,(3)2009年度第2四半期を目標に,BSデジタル放送のIP再送信を開始,(4)VOD作品の検索機能の強化,(5)トリックプレイやチャプター性能の向上など,VOD視聴機能の向上,(6)番組録画に対応した高機能STBの投入,(7)ひかりTV用のSTB機能を内蔵したパソコンやテレビの拡大(写真2),(8)リモート録画予約など,携帯電話機との連携強化,(9)通販チャンネルと連動したショッピング機能の検討――を挙げた。

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■変更履歴
当初NTTぷららの社長名を「坂東浩二氏」としていましたが,正しくは「板東浩二氏」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/03/23 18:00]