米AT&Tは米国時間2009年3月11日,同社で使用する代替燃料自動車の台数を今後10年間で現在の100台から1万5000台に増やす計画を発表した。最大で5億6500万ドルを投じる。

 同社によれば,米企業による代替燃料自動車への投資額としては過去最多。3億5000万ドルは圧縮天然ガス(CNG)自動車の購入に充て,残りの2億1500万ドルは同社の既存の乗用車を代替燃料自動車で置き換えるのに使用する。

 具体的には,AT&Tは向こう5年間で,ガソリン燃料を使用する同社のサービス用車両約8000台を米国製のCNG自動車に移行する。さらに,同社が事業展開している地域の天然ガス供給業者と協力して,最大で40のCNG供給ステーションを建設する。米自動車研究センター(CAR:Center for Automotive Research)の試算では,これらの施策により,5年間に渡って1年当たり約1000の職を創出,もしくは維持できるという。

 さらに,AT&Tは向こう10年間で,同社のガソリン乗用車7100台を代替燃料自動車で置き換える。初期段階では,ハイブリッド車を使用し,技術の進化に合わせて,代替燃料自動車に移行していく予定だ。

 CARの試算によると,AT&Tは代替燃料自動車導入計画を実施する10年間で,4900万ガロンのガソリンを節約し,二酸化炭素排出量を21万1000トン削減できる見込み。これは,約3万8600台のガソリン乗用車が1年間に排出する二酸化炭素の量に相当するという。

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