ドイツのSAPと米Sybaseは2009年3月11日,モバイル機器で業務アプリケーションを利用するための製品提供に関して提携を結んだと発表した。SAPの業務ソフト「SAP Business Suite 7」のERP(統合基幹業務)やCRM(顧客関係管理)といった機能を,iPhone,Windows Mobile,BlackBerryなどのスマートフォンから利用可能にする製品を発売する。

 SAPの業務アプリケーション技術と,Sybaseのモバイル・プラットフォーム技術の連携で,モバイル環境からでも社内と同様の業務を進められるようにする。例えば,外出先の上司がスマートフォンで決裁を行ったり,営業担当者が外回りの途中でCRMアプリケーションにアクセスして情報の確認や更新を行ったりできるようになる。

 両社の発表資料では発売時期と価格について触れていないが,米メディア(eWeek)の報道によると,一部機能を搭載した製品を今年後半に発売し,複数デバイス向けのネイティブな統合は2010年に実現する予定。価格について,Sybase会長,社長兼CEOのJohn Chen氏は発表会見で「非常に手頃」と述べたが,具体的な金額には言及しなかったという。

[発表資料へ]