島根県浜田市は3月11日、ワンストップ窓口を開設した。転入、転出、転居、出生、死亡、婚姻など複数の手続きを、住民は一つの窓口で済ませることができるようになった。4カ所の支所でも教育委員会の転入学通知の手続きがワンストップで可能になった。浜田市では年間約2100件の窓口申請手続きにおいて約1140時間の削減効果を見込んでいる。

 浜田市のワンストップ窓口では、受付(総合窓口)と処理(業務主管課)を分離している。窓口はあくまでも受付だけで処理はバックヤードで行う。窓口で受付登録した各種申請データを自動的に各課に振り分けて並列処理を行うことができるほか、離れた建物の課にもデータを送って処理業務が可能となる。

 同市総合窓口課では、「基幹系のシステム刷新に合わせてワンストップ窓口を導入した。窓口職員がすべてをこなすやり方もあるが、高度なスキルが要求されるため、審査・台帳更新などの業務はバックヤードで行う方法にしたかった。また、将来さらに職員が減っても、このシステムを使うことで支所のサービスレベルを落とさずに業務が継続できるのではないか」とコメントする。

 システムを導入したNECによると、同社が「遠隔二線式」と呼ぶこうしたやり方での自治体ワンストップ窓口は全国初だという。

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