米New York Timesは米国時間2009年3月9日,ニューヨーク市の中心街にある本社ビルの一部を売却することで,投資会社の米W.P. Carey & Co.と合意に達したと発表した。2億2500万ドルで売却し,15年間の賃貸契約を結ぶ。

 同ビルは2007年に完成した52階建ての新社屋。約75万平方フィートに相当する21階分を売却するが,10年以内に2億5000万ドルで買い戻す権利を持つ。1年目の賃貸料は2400万ドルで,以後段階的に上昇するという。

 New York Timesの2008年の売上高は,世界的な不景気による広告収入の落ち込みなどの影響で,前年比8%減の29億ドルだった(英メディアの報道)。New York Times紙オンライン版の記事によると,同社は2008年末時点で10億ドル以上の債務を抱えており,2009年11月までに4950万ドル,2010年3月までに2億5000万ドルを返済する必要がある。同社は,売却によって得た利益を債務返済に充てる予定。

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