CATV事業者の非営利コンソーシアムである米Cable Television Laboratories(CableLabs)と米This Technology(This Tech)は2009年3月9日(現地時間),CableLabsが推進するメタデータ・プロジェクトが,This Techのコンテンツメタデータ管理用プラットフォーム「MetaMore」のライセンス供与を受けると発表した。

 MetaMoreはCableLabsのVOD Metadata 1.1と2.0を相互運用可能な機能を,業界で初めて実装した製品である。VOD Metadata 1.1と2.0に加えて,広告システム用の規格であるSCTE-130にも対応している。こうした規格に対応したプラットフォームを利用することで,CATV統括運営会社(MSO)やコンテンツ事業者,広告事業者は,コンテンツの供給と広告の出稿をよりコントロールしやすくなるという。

 今回の発表についてCableLabsでCTOを務めるRalph Brown氏は,「CableLabsのVOD 2.0規格は,先進的な広告モデルやVODのプレイリスト,IPベースのコンテンツ配信なども考慮したマルチプラットフォーム対応の拡張性のある規格である。業界が大きく前進する規格だが,これまで旧規格からの移行用ツールが存在しなかったため,なかなか採用が進まなかった。CableLabsがメタデータ・プロジェクトのためにこのソフトのライセンスを受けるのは,この製品がVOD Metadata 1.1時代の資産を新しいVOD Metadata 2.0環境でも生かせるからだ。この相互運用サービスは,業界がVOD 2.0規格にスムーズに移行するために欠かせないものである」と語った。

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