米Mozilla Foundationは米国時間2009年3月6日，次期オープンソースWebブラウザ「Firefox 3.1」（開発コード名は「Shiretoko」）のバージョン番号を今後提供するベータ4版から「3.5」に変更すると発表した。3月第2週リリース予定のベータ3版はバージョン3.1のまま変えない。また，米Mozillaの研究部門Mozilla LabsのAza Raskin氏は3月5日，新たなFirefox用タブの試作版アドオンを公開した。
次期Firefoxは現行版「Firefox 3.0」からの変更点が多いことからバージョン番号を変更する。新JavaScriptエンジン「TraceMonkey」を採用するほか，HTML 5の<video>要素対応，データ・プライバシー制御機能の改良，レンダリング機能の改善など，数多くの変更を施すという。
バージョン番号変更の影響は，Firefox開発作業の多岐にわたる。現時点では，3月17日に各種開発システムを停止して新バージョン番号へ移行させ，4月6日に関連文書のバージョン番号を3.1から3.5に切り替える予定。新レンダリング・エンジン「Gecko」のバージョン番号はこれまで通り「1.9.1」とする。
新たなFirefox用タブは，タブ新規作成時にユーザーの手間を軽減する目的で，よくアクセスするWebページのサムネイルを表示する「Quick-access Bar」を設ける。また，新機能「Contextual Actions」により，タブ作成前に選択していたテキストの内容に応じて，検索や地図表示，Webページ閲覧といった操作が1クリックで行えるボタンを出す。
新タブ機能はFirefox 3.1ベータ2版でのみ利用可能。ベータ2版用の試作版アドオンとして提供している（関連記事：Firefox 3.1 Beta 2公開，履歴を残さないブラウジング・モードなど追加）。
[Mozilla Foundation公式ブログへの投稿記事その1（バージョン番号変更）]
[Mozilla Foundation公式ブログへの投稿記事その2（バージョン番号変更）]
[Mozilla Labs公式ブログへの投稿記事（新タブ）]
[Raskin氏のブログ投稿記事（新タブ）]
