石田晴久氏(2007年8月撮影)
石田晴久氏(2007年8月撮影)
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 サイバー大学IT総合学部長で東京大学名誉教授の石田晴久氏が2009年3月9日午前7時00分,心筋梗塞により逝去した。石田氏は1936年生まれ,72歳。インターネットやUNIX,ネットワーク・セキュリティの泰斗であり,近年はサイバー大学IT総合学部長などの立場から人材育成に力を注いでいた。C言語のバイブルと呼ばれる「プログラミング言語C」(B.W.カーニハン,D.M.リッチー著,共立出版)の翻訳でも知られる。

 石田氏は1936年10月30日生まれ。1959年に東京大学理学部物理学科を卒業,1961年東京大学数物系研究科修士課程修了,1964年に米アイオワ州立大学博士課程を修了して博士号を取得。米マサチューセッツ工科大学研究員を経て,1966年に電気通信大学助教授,1970年に東大大型計算機センター助教授,1982年に同教授に就任した。1997年より東大名誉教授および多摩美術大学教授 情報デザイン学科教授・メディアセンター所長。2007年よりサイバー大学IT総合学部長に就任した。「インターネット安全活用術 」(岩波新書),「UNIX」(共立出版),「パソコン入門」 (岩波新書)など多数の著書がある。

 日本インターネット協会 初代会長,Internet Society副会長,情報処理学会フェロー・名誉会員,日本工学アカデミー会員,ICCC(International Conference on Computer Communications)理事,総務庁・青少年問題審議会委員,JPCERT/CC代表,NPO 日本ネットワークセキュリティ協会会長,青少年科学技術協会会長,LPI-Japan監事などの要職を務めた。Internet Society功績賞,情報処理学会功績賞も受賞している。

 通夜,葬儀・告別式は近親者のみで行う。遺族の希望により,日時・場所などは非公開となっている。

◎関連リンク
IT総合学部長 石田晴久の逝去について(サイバー大学)